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中国語の種類(簡体字/繁体字)について

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  • 2015.6.2

中国大陸は広く人口も多い為、多くの言語が存在しますが、中国語マニュアル・印刷物を作成する場合や、中国語への翻訳を手配する場合には、大きく分けて簡体字(簡体中文)と繁体字(繁体中文)について理解しておいていただければ問題ないと思います。

<簡体字(簡体中文)>

簡体字は、1950年代に中華人民共和国で制定された、古来からの複雑な漢字を簡素化させた字体体系です。中国政府は簡体字(簡体中文)を標準語としている為、一般的に「中国語」と言うと、現在では簡体字(簡体中文)を指します。英語では “Simplified Chinese” と表記され、”CS” と略記される場合もあります。

<繁体字(繁体中文)>

簡体字に対して、中国語の伝統的な簡略化されていない字体体系を繁体字(繁体中文)と言います。英語では “Traditional Chinese” と表記され、”CT” と略記される場合もあります。繁体字(繁体中文)は主に、台湾、香港、マカオなどで用いられている他、福建省や広東省など中国大陸の南の方の地域でも用いられておりますが、現在、中国大陸では簡体字が標準語として定められておりますので、「中国大陸向け」であれば、簡体字(簡体中文)で問題ないと思います。ただし、「台湾向け」や「香港向け」など、仕向地が限定される製品の取扱説明書や印刷物では、繁体字(繁体中文)を用いた方がユーザーフレンドリーであると言えます。

弊社では中国語翻訳や中国語のマニュアル、印刷物作成をご依頼された場合、必ず、簡体字(簡体中文)か、繁体字(繁体中文)かの確認をさせていただいており、また、繁体字(繁体中文)の中でも、台湾、香港、マカオなど、仕向地によって語句や漢字の用法が異なりますので、どこの地域向けなのかを確認させていただき、それぞれの言語のネイティブ、プロフェッショナル翻訳者による最適な翻訳を実施いたしております。