マニュアル・取扱説明書の制作について(ライティング①)
- マニュアル制作(ライティング)
- 2014.1.29
マニュアル・取扱説明書制作での重要な作業であるライティング(執筆)についても、述べてみたいと思います。
一回目は「マニュアル・取扱説明書の読み手について知ろう」というテーマで考えてみます。
1.読者像を想定しましょう。
漠然と取扱方法を記述していくだけではなく、「誰が」、「どんな時に」、「何の為に」マニュアルを手にして読み始めるのか、ターゲットをしぼりましょう。
ターゲットを想定する際には、「平均的な製品のユーザー、マニュアルの読者である事を想定する」ことが重要です。
また、ターゲットによって操作や取扱の内容が違う場合は、ユーザーのレベルや製品に対するリテラシー(知識や興味)によって、マニュアル・取扱説明書を分冊にする方策も有効です。「基礎編」、「応用編」など。
2.読者は専門知識を持たないと想定しましょう。
メーカー側では当たり前のように使用している用語でも、一般のユーザーにとっては聞きなれない語句である場合もあります。できるだけ専門用語は使わないようにしましょう。ユーザー、読者に「このぐらいの専門用語は知っている事が前提なのか?」のように不安にさせる可能性もあります。専門用語を使用する際には、かならず「用語解説」、「用語集」を巻末の付録などに含めるようにしてください。どのページにその用語の解説があるかなどの情報も必要です。
3.ペルソナについて
製品の企画・開発時や、マニュアル・取扱説明書の執筆・制作時に、ペルソナと呼ばれる「ユーザーモデル」を想定・設定する手法があります。「40代の会社員男性」で、「都市近郊に住んでいる会社員」で、「夫婦と子供二人の計4人家族」のように、その製品のユーザー像、マニュアルの読者像を想定して執筆する手法です。一時期、よく採用されたスタイルですが、ペルソナで想定されているユーザー像と違う人が読んだ際に違和感を感じないようにさせる配慮も必要です。